婚活アプリをはじめ、スマホを活用したマッチングサービスが成長する一方で、男性の夜の遊びで人気を集めていたキャバクラが衰退しています。
2018年には日経平均株価がバブル後最高値を26年ぶりに更新し、2019年後半もそれに迫る高水準を維持する好景気が続くなか、なぜキャバクラは衰退したのでしょうか?
主な原因は若者のキャバクラ離れをはじめ、従来は夜の街でお金を落としていたビジネスマンもキャバクラやクラブ以外の遊びに流出しているからです。
キャバクラは本気の出会いを求める方よりも、女の子とお酒を飲むその場限りの空間を楽しむ需要が高いです。
独身だけではなく既婚者や彼女がいる男性からも人気を集めていたキャバクラですが、昨今は以下のサービスにシェアを奪われています。
主にキャバクラと関係を発展させようとしている人が活用しています。
出会い系アプリや婚活アプリは、キャバクラに通って女の子と仲良くなってからデートに誘うよりもお金がかからず、男遊びをしていない普通の女性と出会えることが人気の要因です。
キャバクラ全盛期はお1人様のお客がよく見られましたが、昨今は1人でキャバクラに行くならマッチングサービスを活用した方が効率的と考える方が増えています。
お金を払って女の子とワイワイお酒を飲みたい場合は、キャバクラではなくギャラ飲みで女の子を居酒屋に呼ぶ方法があります。
ギャラ飲みはコンパニオンの発展系ですが、女の子が私服で来るため普通の居酒屋にも呼びやすく、マッチングサービスを通じて女の子と直接交渉できるので料金の安いメリットがあります。
相席屋のコンセプトは即席で合コンをセッティングできることですが、男女ともに恋人持ちや既婚者が利用するケースが多く見られ、女性は無料になるシステムからキャバ嬢の利用事例が多いです。
夜の仕事をしている女性とお酒を飲むならキャバクラよりも相席屋の方が安くて食事も充実しているのでお得といった意見が多いようです。
キャバクラは若い女の子と話ししたい年配男性のお客が多いですが、若い女の子と仲良くなる方法としてパパ活が普及しました。
交渉次第では食事だけではなくデートやホテルでの密会も可能になるメリットがあります。
一部のライブチャットでは、キャバクラ系イベントと題してお酒を飲みながら女の子と話をできる空間を用意しています。
キャバクラのように繁華街まで足を運ぶ手間がなく、自宅から手軽に楽しめることで人気を高めています。
キャバクラは夜のお店の中でもリーズナブルな料金設定をしていて、女子大生など体験入店で来る普通の女の子も多いため、若い男性客の比率が高いです。
しかし、昨今は若者のキャバクラ離れが進んでいます。その理由は前述で紹介した出会い系アプリなど他のサービスに逃げるほか、現実主義の若者が増えた価値観の変化が影響しています。
指名料や女の子のドリンク代を含めて1時間1万円前後のキャバクラにお金を払うのはバカらしいと考える若者が増え、そもそも女性に対してガツガツした気持ちを持っていない方も多く見られます。
こうした若者の価値観の変化は車離れとも似ていて、女の子と遊びたいワケじゃないけど一晩で数万円使うなら、女性絡み以外のことにお金を使いたいと考える若者が増えているようです。
経営者や若くて高所得の方は、接待や仕事の付き合いでキャバクラを利用する需要があります。
こうした需要は一定水準を確保しているものの、若いベンチャー企業の経営者や、高所得の会社員は接待そのものをする機会が減っています。
特にこうした傾向が顕著に表れているのがIT業界で、都心部の中核産業として発展するIT業でキャバクラ離れが深刻なため、日本全体の景気は良くてもキャバクラにお金が流れていかない事態になっているのでしょう。
なお、IT系など若い経営者は気を使う接待はしないけど気の知れた経営者仲間とお酒を飲んだり情報交換することが多く、キャバクラや高級クラブよりもパパ活にハマる経営者が増えているようです。